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赤池三男第一話「キャッチボールをしよう」


 税理士法人みらいには、野球チームがある。チーム名は「みらい」と言う。松尾正代表は、名門秋田高校から明治大学の野球部を経験している。筆者とは長官官房総務課で同じ部屋に勤務していた。国税庁の野球部で出会った。私が監督する「ア・タックス」。素人集団の中では、代表の技量は飛び抜けていた。対戦相手は、東京六大学野球審判団、漫才協会などだった。因みに、勝った記憶はない。

 野球をする人は、何かを持っている。早稲田大学の斎藤佑樹君も、インタビューで「何かを持っている」と言って、話題を提供した。野球の原点は、思いやりだという。松尾代表も野球をやっていたから、思いやりを求めて仕事に臨んでいるのだろう。
 キャッチボールは、相手が取り易いところにボールを投げてやる。相手も思いやりを感じてボールを受け取り、そして投げ返す事が原点だという。社会生活においてもこの精神を生かしたい。

 日米首脳会談で、日本の総理大臣と米国の大統領が、キャッチボールをした事がある。小泉純一郎首相がそうだった。平成19年にも福田康雄首相が中国の温家宝首相とキャッチボールをした。鳩山首相も、渡米の際に大リーグ始球式をした。

 昭和40年初め頃、国会議員の野球大会があった。
土曜日の後楽園球場で、党派別にチームを組んで対戦した。議会の激しいヤリトリの中で、キャッチボールをして、意思の疎通を図っていたのだろう。余談だが、この時の公明党チームのバッテリーは、日本プロ野球界出身者初の国会議員である白木義一郎と上林繁次郎の黄金コンビだった。バッターボックスに立った他党議員は「夢の様だ」と、喜んでいた。

 個人だけが重んじられるこの社会。会社で机を挟んでボールのやり取り。家庭でお爺さんとお婆さんと孫が、そして議会などで5分だけでも、相手の胸にボールを投げて、やり取りをして、社会生活に溶け込んだら・・・。
大分、世の中、和やかになるかもしれない。

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