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大震災から 1年


 
 昨年3月11日の大震災から 1年が経ちました。この 1周年を区切りに、亡くなられ行方不明となられた約2万人の方に、改めて弔意を示し慰霊の意を捧げます。思い起こせば、巨大地震とともに大津波が東日本を襲い生命、財産、街並みを容赦なく呑み込んでいく残酷な映像の数々、未だに正視することができないほどであります。その後時を移さず人々がお互いに深い思いやりを示し、日本中が同じ目線に立って復旧、復興に向かって行動を始めました。日本は国土が狭く、毎年どこかが自然災害に見舞われ、自分が住んでいる地域もいつ災害に遭うかわかりません。そんな時に力になるのは国民みんなの力であり、天皇陛下も「被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろう・・・」と被災者や国民に向けて呼びかけられました。
 被災地では今、膨大ながれきの処理が滞り、復興の大きな妨げとなっているといいます。岩手県が通常の11年分に当たる476万トン、宮城県が19年分の1,569万トン、福島県は208万トンとなっています。広域処理の対象となっている岩手、宮城両県でこの1年間に処理されたがれきの量は10%以下にとどまっています。600万トンを超すがれきが市内各所に山積みされた宮城県石巻市では、内部が発酵しメタンガスが発生するという被害も出はじめているそうです。放射能汚染問題が係わり県内処理となる福島県に至っては、除染作業の行方も絡みいまだに先が見えない状況にあります。
 がれきの処理が進まない大きな原因は、広域処理が1年経った今でも全国的な広がりにはほど遠いものとなっているからです。これまでに震災がれきの受け入れは、東北3県のほか東京都が既に実行を始め、静岡県、神奈川県、北九州市などが受け入れに前向きの姿勢です。がれきの受け入れる自治体を広げるために、国は「ご協力をお願いします」ではなく、「がれきの処理なくしては被災地の真の復興はありえない」ことを強調し、もっと強い言葉で命じるくらいでよいと思います。
 がんばろうと応援する一方で、安全とされる被災地のがれきでさえ受け入れに反対する声が各地で起きています。放射能は自然界にも広く存在するものであり、限りなくゼロを求め一切受け入れを拒否する限り、被災地の復興は前に進みません。岩手県知事は「県内できちんと放射性物質を測定し、危険ながれきの処理を他の自治体にお願いすることは絶対にありません」と約束しています。日本人は助け合う気持ちを持っており、多くの自治体ががれき受け入れの手を挙げることが切望されています。絆の美辞がそらぞらしく思われないようにありたいものです。
 
 
税理士法人みらい 代表社員
税理士 松 尾   正

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