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忘れてきたもの

忘れてきたもの<H19.08.24 更新>

 電車内でのマナー、女性の化粧、飲食 (「電食い」と言うそうです)、ケイタイに夢中といったことがよく話題になります。
 ある時、シルバーシートに座ってケイタイに夢中になっている若者に年配者が注意したところ、注意された若者は操作をやめました。一見注意したことが成功したと思いきや、目的の駅のホームに下車した時、くだんの若者から後をつけられてきてケリを食らったという話を聞いたことがあります。電車内の、しかもシルバーシートでのケイタイは禁止あるいは遠慮するのがマナーだから、当然のこととして注意したのであり、注意された若者も操作を中止したのです。ここで終われば目的が達成され、美談となったところ、ホームに降りたところでケリを入れられました。この若者は注意された時、心から悪いと思ってケイタイをやめたのではなく、周囲の乗客から見られ具合が悪かったからやめただけで、納得したのではなかったのです。
「今の若い者は・・・」、古代エジプトの時代から年長者がよく使う言葉だそうですが、一方で年配者の振る舞いにも目に余ることがあります。年をとると聴覚や嗅覚が鈍ってきますので、年配者のマナー違反にも気をつけなければなりません。大声での会話、行列への割り込み、劇場などでのガサゴソ、自転車のノロノロ運転・・・若者たちからの指摘も多くあります。
 今、人と人のつながりがバラバラになり、しかもお互いに信用しないで、警戒すらしあっているとも言えます。人と人の心が触れ合うもの、やさしさとか思いやりの気持ち、社会生活を営んでいく上での連帯感、そういう人と人を結びつける絆が失われてきてしまったのだと考えられます。先の大戦後、私たち日本人はあらゆる便利なものを生みだし、ひたすらにがむしゃらに生活の快適性を追い求めてきましたが、その一方で大切に育み、受け継いできたさまざまな伝統を置き去りにしてしまったのだとも思えます。
 団塊の世代、私もその一人ですが先の参院選有権者の10%を占め、日本を驚異的に復興させ、経済大国にした主役とも言われています。今、この世代の人々は現役を終わろうとしていますが、これからは若者から指摘されないようにマナーを守り、若者にもマナーの大切さを理解させていくことによって、忘れてきた置き去りにしてきた伝統をよみがえらせていくことが大切だと思うのです。

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代表社員税理士 松尾 正

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